ときどき、ずいぶん昔のけっこうどうでもいいことを、ふと思い出す。
例えば、昨夜は、寝ようと思ってベッドに入ったとき、小学生の時に使っていた自分の縄跳びの色は黄色だったということを突然思い出した。どうしてその時、急にそんなことを思い出したのかわからない。でも「そういえば、黄色だったな」「確かに黄色だった、うん」と思ったのである。
どうして私は、そんな昔のささいなことを、今までずっと覚えていたのだろう。
昔、小学校の校庭で一生懸命、二重跳びをしていたときに私が手にしていた縄跳びは、間違いなく黄色だった。目玉焼きの黄身をクリアな感じにしたような、濃くて透き通った黄色だった。