自宅の部屋のかたすみから、新品の鉛筆が10本くらい入った箱がでてきた。久しぶりに使ってみるか、と思ったが、鉛筆削りがなかったので、持ち手が真鍮で出来ている小さなドイツ製のナイフで削ってみた。
われながらけっこう上手に削れたので、昨日の午後はその鉛筆を使って仕事をした。
鉛筆でものを書くのは何年ぶりだろうか。実際に字を書いてみると、とても書きやすいことにちょっと驚いた。たぶんその理由は、六角形であることと、私が普段使っているボールペンや万年筆とくらべて圧倒的に軽いからであろう。
久しぶりに鉛筆の木や芯の匂いをかぐと、なんとも言えない懐かしさと安らぎを覚える。
一人で鉛筆を削りながら、そういえば鉛筆というのは石鹸とかろうそくなどと似たタイプの存在だな、と思った。